土塗り壁高断熱住宅は、将来の解体時には木材や土壁・断熱材・サッシ・合板等をリユース・リデュース・リサイクルの3Rの分別解体がし易く、廃材処理に費用の掛かる石膏ボードの使用量を削減することができます。断熱材(グラスウール・発泡フェノールフォーム)も回収し、天井用断熱材として再利用が可能です。それに比べると現場発泡ウレタンは、解体時に分別が困難であり、リサイクルは可能ですがリサイクルするためにはまた新たなエネルギーが必要となり、それに伴ってCO2排出量も増えてしまいます。
土塗り壁の土はリユースが可能で、文化財としての社寺建築は、数百年ごとに改修工事が行われますが、この時土壁の土は全て回収され、再度利用されています。また、土塗り壁に使う壁土は、製造時の環境負荷がコンクリートや石膏ボード、レンガ等より小さくドイツ・カッセル大学のG・ミンケ教授によれば、土塗り壁の泥コンはコンクリートやレンガの1/100の製造時エネルギーと言われています。